広告批評

『広告』についての色々書きます。

「伝わっているか?」を読んで

 

お世話になっております。

広告批評です。

 

更新頻度が落ちてますね。。気を引き締めないとです。

さて、コピーライターの本を読んで感想を書くシリーズです。

今回の本はすごいですよ。

西利行さん著 「伝わっているか?」 

伝わっているか? 宣伝会議

伝わっているか? 宣伝会議

 

 

えーと、まあ、その、結論から言えば、この本はマジで読む価値ゼロです。

。。。本当にゼロです。すいません。僕も本当はこんなこと言いたくないです。

今の時代に、他人の著作物についてあれこれとディスる

自分の評価が下がるリスクが尋常ではありません。

「気難し屋」「評論家気取り」「文句言うだけ」「口ばっかり」・・・エトセトラ

あぁもう気が滅入ってきてしまいますね。何も言いたくなくなってきます。

広告業界で働きたいと思っている、しかし広告業界にいない、いたことすらいない僕のようなペーペーの若造小僧バカ僧が、その業界の大先輩である氏の著作をディスるなんてなんのメリットもないです、はっきり言うて。

でも僕は言います、言いました。言わなければならない。(使命感)

 

なぜならそれが僕の未来のためになるから。

26歳になった今、ある本に出会い、酷評したことをある地点で振り返った時に

僕はやっぱり間違ってなかったと思うのか。

それとも180度意見が変わり、実務を経験していく中で

当時は読めなかった「行間」がゴゴゴゴ・・と立ち上がり

再読する僕の顎にアッパーカットを食らわすのか。

インターネットのアーカイブ性にその期待を託し(そういえばこのgoogle的なアーカイブ性も、いつまで期待できるんでしょうねぇ・・・)

以下の文章を書き残そうと思います。

(いやいや「アーカイブ性」とか横文字言ってないで、それネットの書き散らすんんじゃなくてチラシの裏ではいけないのか?)と言う意見には今は同意できません。

ネットに書くには僕なりの安い魂胆があるからです。

ネットに文章を書くことの意味や意義は、イケダハヤトさんとか、はぁちゅうさんとか、キングコング西野さんとか、まぁそこらへんが言っているようなこととだいたい同じです。

それ界隈のフォロワーみたく、「ネットde未来」みたいな風にとらえないで〜〜

僕そんなんちゃいます〜〜

 

追記:著者である小西さんが代表をされていらっしゃる

POOL.incの皆さんが最近手がけた広告やプロモーション、ディスプレイの

お仕事紹介のページを拝見いたしました。

・・・僕が全て間違っているのかもしれません。。

今から書くこと全てが、「若気の至り」であることが確定したようです。

パッと見て僕の印象に残っているクリエイティヴばかりでした。

本当に「ばかり」。マジで反省しました。

「僕それ全部知ってる!」「僕それすごい良いなと思ってた!」

となるもの「ばかり」でした。本当にすいませんでした。

(現在社員募集されていないんですね、残念です。。)

 

 

(話戻って)

でも僕は嬉しかったですね。

「キタキタ・・・!この薄っぺらさ!この薄っぺらさよ!これぞコピーライター本!」

って感じで、予想してたそのものズバリが出てきたという印象を受けました。

 

例によって、中身には直接触れません。

とりあえず、本の帯やお尻に書いてあることを抜き出してみます。

 

帯コメント「自分の発想やノウハウを出し惜しみせずに教えてくれる。そして、可愛いし楽しい。というか、小西さん、こんなに教えてくれていいんですか?」

----伊坂幸太郎 推薦

 

はい、伊坂先生、僕は中学の頃あなたの書いた「魔王」

という本を読んで面白かったという記憶があります。

その後もますますのご活躍をなされたあなたが2014年になり

まさかこのような帯文を書くことになろうとは

あの頃の文学少年には全く予想がつきませんでした。

この帯文、書かなかった方がよくなかったですか??

 

「いますぐ使える秘蔵のメソッド20」

 

ふむふむ・・(もう一度裏表紙をペラリ)

 

「何度もデートに誘われるようになる、とっても簡単な方法とは?」

「日曜日、夫にリビングの掃除をさせる、魔法の言葉とは?」

「野菜嫌いの子に野菜を食べさせる、魔法の言葉とは?」

「まったく通らなかった企画書が、すんなり通るアイデアとは?」

「いまからでも起業できる、新しいビジネスの発想法とは?」

 

 

 

その答えはこの本の中に!

 

 

・・・書いてませんがな笑

もう本当にビッッッッッックリするくらいなんも具体的なことが書かれてないです。

同じくびっくりするくらい読み物としてはかなり読みやすいですが。

「え、結論ってそんなこと・・?」

「え、マジで言うてる?一旦突拍子も無いこと言うといてからの〜とかじゃなくて?」

「本当に実際そんなプレゼンしてるの?な訳ないよね・・?」

この感想が200ページ以上続きます。地獄です笑

正直言って、読んでてすごい恥ずかしかったです。

(このレベルの回答で、立派に一冊の本が出せるんだ・・はえええ〜〜〜)

が総じての感想です。

 

伊坂先生は帯文の続きでこうも書かれています。

 

「この本は楽しい上に、非常に実用的で、・・・・」

 

ちょ、ちょっと待ったらんかーーーーーーい!!

ほんまに?ねぇほんまにそんなこと思ってる??マジで??

この本に書かれてあるメソッド通りに行動してみ??一発で信用落とすで??

じ、じ、実用的??フェ・・?

いやぁ、なんぼなんでも、この本に関して「実用的」は

絶対言うたらあきませんワーーーー。

もう・・書いてて段々腹たってきました。笑

 

馬鹿な僕が勘違い起こしたらどうするんですか??

(あ、コピーライターって、この程度の考え方を披露できてまかり通るほど

 ほのぼの優しさに包まれた世界なんだ〜〜〜〜なんだ〜〜そっか〜〜〜)

って、なりかねない。(大嘘)

 

自分のことに置き換えて、もしもここに書かれてあるメソッドを

地元の意識の低い連中に聞かせたら・・と考えると身の毛がよだちます。

僕は大学時代、広告研究会やフリーペーパー製作サークルに憧れて

門戸を叩きましたが、そこにいた上回生の

意識の高い高い感じと似た、懐かしい匂いを感じました。

「アイスブレイク」とか言い出して、強制的に雑談をさせられるあの感じ・・(懐)

 

でもそれこそがコピーライティングの真髄のような気がします。

一瞬でも「なんだか良さげ」と思えたら儲けもん、みたいなところもあるのかもしれません。

「なんだか良さげ」を作るために絶え間ない努力と

チームワークと独創性と技術があるのかもしれません。

今日5秒でスキップしたYouTube広告にも

そんなクリエイティヴの結晶が詰まっていたのかもしれません。

 

ですが、そこのクリエイティヴにこの本に書かれてあるメソッドは

何一つ現実的に作用しません!(確信)

最後に一つだけ(ごめんなさい!)その20の中の一つのメソッドを紹介します。

 

 

「ひらめきスロット」

・・・「新しい+テーマ」×「ターゲットが好きそうな言葉」=「アイデア

(例)テーマ:病院 ターゲット:子ども

→新しい病院×お菓子=お菓子の病院

→新しい病院×遊べる=遊べる病院

→新しい病院×ゲームが好き=ゲームセンター病院

「こうやって発想していけば、画期的な病院のアイデアが生まれるだろ?(本文ママ)」

 

おいおいちょっと勘弁してくれよ・・・BABY・・

どうすかね・・やっぱり僕が間違っているんでしょうかね。

本当にこんな会議やってるんでしょうか・・?(んなわけあるか)

本当に僕自身の名誉のために申し上げますけど

最初から最後までこの感じですからね!マジで。

いや〜〜僕もいつか偉くなってこんな本が出版できるようになりたいです(痛烈)

なりたくないです。

 

 

 

まとめ

途中、追記として書きましたが、

本当に小西さん率いるPOOL.incさんのクリエイティヴは素晴らしいです。

あれを作り上げる会社の代表がどういう意図でこの本を書き上げたのか

(散々嫌みを書き連ねた後で何の信用もないかもしれませんが)

素直に疑問に思います。

それほどまでに、本の内容が現実と、あらゆる意味でかけ離れています。

 

おしまい